《グリズリー 2010》★★(2010年,アメリカ)
普通の野生の熊(グリズリー)が兄弟を襲う愛憎昼メロドラマです。動物パニック映画と思ってみると完全に肩すかしです。登場人物は4人だけで、舞台はほとんど車の中だけという低予算映画なので、80分間をどうやって間を持たせるか、映画監督はその点だけを苦心惨憺していたんだろうなぁ、とよくわかります。これでは全く間が持たないため、兄弟間の愛憎と対立とか、浮気とか、リーマン・ショックとかを持ち込んで、何とか80分映画の体裁を取り繕うことに成功しました。しかしそのため、映画自体は安っぽい昼メロになっちゃいました。結局、映画監督はいったいどういう映画を撮りたかったのか、最後までよくわからなかったです。
この映画のグリズリーくんには動物パニック映画の主役としての資質が欠けているんじゃないかと思います。今回のグリズリー君の行動をまとめると,「破壊力が特に強いわけではない」,「襲ってくるけどすぐに飽きていなくなり、攻撃が淡白」,「攻撃パターンはワンパターン」,「何が何でも人間を食ってやろうという気迫が感じられない」となり,ホラー映画の主役としてはいかがなものかと思います。もうちょっと,人智を超えた暴走ぶりを見せてくれないと,今後,この手の映画の主役は張れないと思いますね。
というわけで,「頑張れ,ベアーズ」じゃなくて「頑張れ,グリグリー」というエールを送る次第でございます。
